日本共産党は23日に、「被災者支援、いっせい地方選勝利全国決起集会」を開き、この2つの大問題にどう臨むのかを決めました。
全国の力を総結集して救援にあたるべきときに全国的選挙をやることに共産党は反対しましたが、決まってしまいました。
志位さんは、そのもとで、党として被災者支援に総力を挙げるとともに、選挙戦でもこの立場を貫き、選挙戦全体を全国民の力で救援・復興をやりぬき、戦後最大の国難を打開し、それを通じて新しい社会をつくる契機にしていくという姿勢でとりくみ、勝利・前進をめざす、と述べました。(志位委員長の報告全文)
私もこの会議を受けて、選挙と東北大震災との関係が大体整理できました。
それは、震災の救援・復興をどのように成し遂げるのか、そこで日本の政治が果たすべきことは何なのかを選挙戦で提起し、国民的合意をつくって、救援・復興を大きく前進させていくということだと思います。
共産党は、「救援・復興選挙」と呼んでいます。
選挙で提起する、救援・復興と政治の役割を以下のようにまとめました。選挙にのぞむ私の基本的な姿勢と思っていただいて結構です。長くて申しわけありません。
未曽有の大災害のもとで4月1日から県会議員選挙・市会議員選挙が始まります。この選挙で何が問われるでしょうか。
★国をあげて救援・復興を
何よりも、国と全自治体、全国民が総力を挙げて、東北大震災の被災者救援と復興にとりくむことです。
いま、避難所に避難された方が過酷な環境のなかで次々と亡くなっています。阪神・淡路でもあった2次災害です。せっかく助かった命を落とすことは何としても食い止めなければなりません。被災者全員が住める仮設住宅もすぐに必要です。
そしてこれからの復興を考えると、家を失った被災者への個人補償の抜本的な拡大がどうしても必要です。一人ひとりの生活の再建と地域社会の再建があってこそ復興です。
これは阪神・淡路大震災で、当時の政府から「個人補償がはできない。生活再建は自分でやって下さい」と自己責任を押しつけられた私たちがさんざん苦労してきたことです。国から見捨てられて多くの人が絶望し、生活や営業を立て直せずに孤独死や自殺する人が続出しました。一方で神戸空港の建設には大金がつぎ込まれました。こんなことは絶対に繰り返してはいけません。
阪神・淡路からの粘り強い運動で被災者生活再建支援法ができて、いま全壊の人で住宅再建に300万円支給されるようになりましたが、300万円では家は建ちません。大幅に引き上げなくてはいけません。
ほかにも、お店や事業所、農林漁業への手厚い補償と支援、インフラの復旧など復興には様々なことが必要です。日本共産党はその財源として、2兆円もの大企業・大資産家減税をやめることなどとともに、「復興国債」を発行して、244兆円ものため込み金(内部留保)をもつ大企業に引き受けてもらうことを提案しています。
★原子力政策、エネルギー政策の抜本的転換
2つ目に、原発の問題です。
福島原発の危機を何としても封じ込めなくてはいけません。そのために日本共産党は、専門家集団である原子力安全委員会に権限を集中するなど専門家、技術者の知恵と力を総結集して対処することを強く求めています。
いま原発の怖さが誰の目にも明らかになっています。アメリカではスリーマイル島の原発事故で「原子力は安全という思い込みがあった」と反省し、「原子力は本来的に危険なものだ」という考えに切り替えました。これはいま世界共通の認識です。
日本もその立場で、全国の原発の総点検、東海地震の震源域にある浜岡原発の停止、プルトニウム利用の核燃料サイクルの中止をはじめ、安全最優先の原子力行政に転換すべきです。
そして、原発依存から脱け出して、太陽光や風力、地熱、バイオマスなど自然エネルギーへの戦略的な転換を図るべきだと訴えたい。ドイツでは、すでに発電量の16%を自然エネルギーでまかなっています。2050年には80%にする計画を実施しています。日本もこの道をすすむときだと思います。
★防災・子育て・福祉再優先の兵庫へ
選挙で問われる3つ目は、兵庫県政の問題です。
まず訴えたいことは、ま県の防災計画では、予想される東南海・南海地震の際、神戸を襲う津波は高さ2・5メートルを想定していることです。東北で起きた現実にまったく合っていません。こんな防災計画では、東北並みの地震と津波が起これば神戸の市街地は甚大な被害を受けてしまいます。ただちに防災計画を抜本的に見直すことを求めます。
それだけでなく、災害から県民の命と暮らしを守る政治が本当に求められています。これは、阪神・淡路大震災を体験した県ですから当然です。
ところが、県は「行革」だと言って県民の安全や暮らしに直結する部門や職員を減らしてきました。
1昨年の新型インフルエンザ騒動のとき、保健所と保健師さんが大幅に減らされていたため、行政がまずここに電話してくれと言っていた発熱相談センターに電話してもまったくつながらず、熱が出たり、インフルエンザかもしれないのに医者にも行けないという事態が広範に起こりました。
また、公立病院を統廃合して減らしていってます。消防の職員は国の基準の7割しかいません。
再び災害が起きたとき、こんなことで住民の命を守れるのでしょうか。
福祉の面ではどうでしょうか。
私達は「子ども署名」と「いきいき署名」で、中学卒業まで子どもの医療費の無料化、高齢者の医療費負担軽減、国民健康保険料の引き下げなどを訴えています。災害が起きたときは特に、何の遠慮もなく医者にかかれなければダメです。阪神大震災のときは被災者が立ち直っていないのに窓口負担の無料措置や国保料の特別減免が1年で打ち切られ、多くの人が大変苦しみました。そんなことを繰り返さないように、普段から無料化や負担軽減措置を実施しておくことが大事ではないでしょうか。
それから、全国では当たり前の中学校給食を神戸市はやっていません。これでは災害が起きた時、中学生の食を保障できるでしょうか。不自由な避難生活をしているお母さんにお弁当を作れというのでしょうか。
災害から県民の命と暮らしを守るためには、普段から県民の福祉や子育て支援、安全を守り充実させておくことがとても大事だと思います。
ですから私は、東京をはじめ全国で広がり兵庫でも西宮市、小野市、相生市、赤穂市、たつの市、福崎町で実現した中学卒業までの医療費無料化、全国の公立中学校の81・6%で実施されている中学校給食、さらに国民健康保険料引き下げなどを、これからも強く訴えてまいります。
阪神・淡路大震災のとき、共産党が全国からかけつけて被災者救援と生活再建にがんばったことを覚えておられる方もいらっしゃると思います。今回も、現地の救援活動をおこなうとともに、全国的に救援募金に取り組み、3億円以上集まっています。
県政でも共産党は、「子ども署名」「いきいき署名」を集めるなど県民とともに一貫して福祉充実のために頑張り、子どもの医療費助成を拡充し、小4まで少人数学級などが実現しました。知事のやることに100%賛成で福祉と安全を削ってきたのが自民、民主、公明のオール与党です。みんなの党はもその一員で、神戸市議会で中学校給食実施に反対しました。
みんなの力で、東灘から東日本大震災救援・復興の大きなうねりを起こしましょう。防災・子育て・福祉最優先の兵庫県政に変えましょう。
そのために私、きだ結は必ず勝ちぬく決意です。
0 件のコメント:
コメントを投稿