2012年2月2日木曜日

「神話」

   昨年の東日本大震災・原発事故で、国民の価値観が大分変わったと思います。

 その一つは、多くの人が「政治や社会には大きなウソがある」という認識を持ち始めたことではないでしょうか。

 いうまでもなく、政府と電力会社が(マスコミも含めて)「原発は安全だ」とさんざん言ってきたのはウソだったことが明らかになったためです。「安全神話」の崩壊です。

 同じように、もっともらしく言われている事がらでも、冷静に考えるとうさん臭いものが色々あるのでは…。
 
*「国にお金がないから消費税を上げるしかない。そうしないと社会保障が持たない」
*「自治体の財政が厳しいから福祉や教育の施策を削るしかない」
*「公務員は優遇されていて、税金を食いつぶしている」
*「正社員になれないのは自分が悪い」
*「行政のやることはできるだけ民間にまかせたほうがいい」
*「政治の側が身を切るために国会議席の比例定数を減らすべきだ」
*「沖縄の米軍基地は日本が攻められないための抑止力だ」
 …等々。

 私は、これらは事実とかけ離れた虚偽の議論だと思っています。意図的につくられた「神話」だといっていいでしょう。

 いま、野田政権は「消費税を上げなければやっていけない」と強弁して、2014年に税率8%、15年に10%にする法案を出そうとしています。

 しかし、260兆円もの内部留保を持ち空前の大もうけを続ける大企業と、富裕層に優遇をやめて応分の負担を求め、巨大開発などのムダを削れば、消費税を上げなくても十分やっていけます。それには政府もマスコミもいっさい触れません。
 それどころか大企業と富裕層には減税を続けています。
   
 原発に続いて、「神話」のウソを見抜くときです。